JOURNALガリレオ通信食糞(ウンチを食べちゃうの?)

スクスクと元気に成長する子犬。
食べて遊んで寝て、食べて寝て、食べて食べて・・・ウ・・ウンチ食べてるじゃん!?

初めて見た時はあまりの衝撃で固まってしまい、どうしていいのか分かりませんよね。

“ウンチを食べる”・・・実は、犬の世界では珍しいことではありません。
 
例えば、母犬が出産すると、4-5頭の子犬が生まれます。
その子犬たちが毎日たくさんのウンチをします。
それを放っておくと、寝床はウンチだらけ。
体は汚れるし、臭いも強くなるし・・・そのままだと外敵に見つかりやすくなってしまいます。
そこで母犬はウンチやオシッコをきれいに舐め取り、身に危険が及ばないようにします。
 
では、子犬がウンチを食べるのはどんな時か。
子犬は必要があって食べると言うよりも、ウンチから美味しそうなニオイがするから、と言う場合が多いようです。

消化機能が未発達な子犬がするウンチは、成犬のウンチよりもフードっぽさが残っています。
ワンコからするとまだまだ美味しそうに感じるのでしょうね。
お腹がすいている時や落ちているウンチに興味が湧いた時は、思わずパクパク食べてしまうのです。

子犬の食糞を防ぐ対策としては・・・
単純に、まずは排泄後すぐにウンチを片付けること。
一度美味しいことが分かると、何度も同じ行動を繰り返します。
この繰り返しを断ち切ってしまうことが必要です。
最初はウンチのタイミングをきちんと把握し、しっかり時間をかけないといけません。
 
もうひとつの食糞の原因として、“ウンチを失敗した時に叱られたこと”が考えられます。
 
ヒトは「排泄場所の間違い」を叱ったとしても、子犬は「ウンチをしたら叱られる」と捉えてしまいます。
すると、ウンチ=悪い・・・じゃあ、なかったことにしよう!と食べてしまうのです。
つまり、ウンチをする→そのまま食べる、となるわけです。

こうなってしまうと子犬も必死、ヒトも必死です。
出したモノをヒトが取ることさえ難しくなってしまいます。

食糞は癖になるとなかなか止めることが出来ません。
小さい頃から上手に導いて、安心して排泄する習慣を身に付けさせてあげるとよいでしょう。

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この記事を書いたのは
獣医師
勝村 桃子MOMOKO KATSUMURA
東京大学卒・神奈川県横浜市出身
BACKGROUND

大学卒業後、川崎市の動物病院に勤務。 その後、日本動物高度医療センター画像診断科にて11年勤務。超音波検査を専門とする。 2018年 ガリレオ動物病院勤務。

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